ご挨拶
第33回日本婦人科がん検診学会総会・学術講演会
第60回東北臨床細胞学会学術集会
会長 横山 良仁 (弘前大学大学院医学研究科 産科婦人科学講座 教授)
この度、2024年10月19日(土)・20日(日)にアートホテル弘前シティにおきまして、第33回日本婦人科がん検診学会総会・学術講演会を開催させていただくことになり、現在準備を進めているところでございます。
日本婦人科がん検診学会は一般社団法人であり、婦人科領域におけるがん検診に携わる者の教育と研修を目的に年1回の学術講演会ならびに学会総会を開催しております。第33回大会は、第60回東北臨床細胞学会と共催としておりまして、産婦人科医だけでなく、細胞検査士、薬剤師、検査技師など多彩な職種の方の参加が予想されております。婦人科がん検診に係る諸問題は検診業務や検査室の運用、外部・内部の精度管理など広い範囲にまたがっております。
ごく最近では、厚生労働省がHPV単独検診の方針を打ち出しました。HPV単独検診が導入されれば、どのようなアルゴリズムで進められるのか、行政の関与はどのようになるのか、それ以上に細胞検査士のあり方が問われようとしています。これまでは異常細胞を「発見する」力が求められてきましたが、導入後は「診断する」力が要求されるように思います。HPV単独検診は科学的根拠に基づいた有効性から導入が推奨されております。その一方で細胞診断を含めた精度管理は追いついていけるのか、HPVワクチン接種率の低い現状でHPV単独検診は適切なのかという懸念もございます。そこで本学術講演会のテーマを「科学的根拠に基づいた最適な精度管理を目指して」といたしました。
2024年はいろいろな意味で婦人科がん検診の方向性が決まる大切な時期と思っております。本学術講演会では、婦人科がん検診の将来に多職種の代表からご意見をいただき、討議する場にしたいと考えております。
皆様の多数のご参加をお待ちしております。